点滅LEDを使って簡単にクリスマスツリー電飾を作る

クリスマスツリーに飾るLEDライトの価格も安くなって、どこのホームセンターに行っても、色々な種類が販売されています。
それにもめげず、自分で作った事を自慢話にしようと言うネタです。
トランジスタによるフリップフロップやPICで制御するのが普通ですが、思い切り省力化する事を考えます。

ここで登場するのが自動点滅LEDです。点滅LEDは自分で点滅するLEDで例えば5Vの電源があれば勝手に点滅を繰り返します。
これを使えば簡単にX'MASツリーの飾り物が出来るのですが、正直に必要数分を購入すると結構な金額になります。
(普通なら、点滅LEDの価格>通常のLEDの価格)

となれば、一個の点滅LEDで複数個の普通のLEDを点滅できればお得ではないかと思うのは普通ではないでしょうか。

とにかくネタになるLEDと実験材料を共立電子から購入しました。
左のLEDが各色の普通のLEDで、右のLEDが自動点滅するLEDです。赤と緑と黄色を購入しました。
これをブレッドボードに挿して実験しました。



電源は5Vでの実験です。
赤点滅と緑点滅はそのまま5Vに接続し、黄色点滅は白LEDと直列に接続した後5Vに接続しました。
当然と言うか、まあ普通に点滅LEDと白色LEDが同時点滅します。
普通に両方のLEDが点滅してくれたので良かったですが、昔購入したシーメンス?の点滅LEDは点灯時と消灯時の電流差が殆ど無く、消えてる方が電流が多流れていました。
推測ですが、LEDを点滅させる場合、LEDの点滅を制御するスイッチがLEDと直列に入るもの(消える時にスイッチOFF)と並列(消える時にスイッチをONにしてLEDを短絡させる)ものがあるのではないでしょうか。
もともとLEDは直列に抵抗を挿入して使う素子ですので、電流変化が少ない方が、LED内部の点滅制御ICに加わる電圧の変化が少なくて済むとも考えれられます。

今回購入した点滅LEDは抵抗を付けなくて済むタイプで、電源電圧は常に一定となるため、消える場合に電流が少なくなるなるのだと思います(ゼロになりません、制御IC分の電流が流れます)

ここで、作戦を練ります。購入した点滅LEDの最大電圧が14Vになっています。普通のLEDを直列に接続するので、実際に点滅LEDに加わる電圧は低くなるのですが、消灯時に普通のLEDに漏れ電流があると、点滅LEDに電源電圧がそのまま加わってしまう可能性があります。14Vに近くて超えない範囲に電源を選んだ方が良いと思えますので一般的な12Vにしました。

**注意**
以上の様な訳ですので、ここで実験に使ったものとは異なる点滅LEDと通常のLEDの組み合わせが全て点滅動作になるかは分かりません。また製品によっては電源耐圧が低くなっている可能性があります。電飾にトライされるのであれば、ここで実験した点滅LEDと同じ物を入手する方が無難と思います。
電源を12Vに決めましたので、直列に接続するLEDの個数を決めます。
VFは各色で異なりますがザックリと赤、緑、黄は1.8Vで、白と青は3.2Vで計算します。
点滅LEDに5Vがが加わるとして、青、白は必ず欲しいので1個入れるとして、12V-5V-3.2V=3.8Vが残り電圧と計算できます。
3.8Vあればもう一個白または青を繋げられます。また、赤、緑、黄の1.8V*2=3.6Vなので他の色なら2個つけられます。

結局、点滅LED+白+青の3個直列か、点滅LED+白青+赤緑黄+赤緑黄の4個直列が良さそうです。
今回は多い方が良いので、後の方の4個直列を電飾を作ります。
回路図は次の様になります。



非常に単純な構成になっていて、LEDの極性さえ間違えなければ動作します。
点滅LEDに流れる電流が多い目だったので、普通のLEDは2個並列(3個直列を2組並列)にして数を増やしました。
注意点としては、二組に流れる電流に偏りが出ると輝度にばらつきが出たり、点灯しないおそれがあるので、2組の色構成は同じでなければなりません(白と青は同じ色のLEDとして扱っています)
例えば左の列の普通のLEDは、順番が違っているだけで、黄色が2個、緑が二個、それに青(白)が付いています。
後は12Vの電源に点滅LEDと普通のLEDを3個直列にしたものを2組並列にしただけです。電流制限抵抗すら使っていません。
今回は色を順列組み合わせで、点滅LEDの赤、緑、黄を各1個、普通のLEDで赤、緑、黄を各4個、青と白を各3個使用しました。
予備実験として、ブレッドボードに実装して、12VのACアダプタで点灯させました。

 点灯時の動画はこちら
うまく動作しましたので、ハンダ付けでLEDの間を電線で接続します。


一組分だとこんな感じになります。電線が混線していますが、ツリーに付けるだけですので大丈夫です。
本当ならLEDの足を短く切って、熱収縮チューブで絶縁をすると完璧ですが、今回はこれで良しとします(だれかにプレゼントする時はまじめに絶縁しないとちょっと怖いです。念のため)
ツリーに付けた動画です
Videoカメラに輝度差の激しい光が入ると、見えなくなるため、思い切りツリーを明るくして撮影しました。このため何かゴチャゴチャして、あまり綺麗に見えませんが、通常の室内照明のところで見ると、結構綺麗です。

パーツリスト(クリックすると共立のECサイトの該当部品が表示されます)
点滅LED 赤、緑、黄の各色1個 L-36BID,L-36BGD,L-36BYD
LED赤4個 GL3HD402E0S
LED緑4個 GL3JG401E0S
LED黄4個 GL3HY401E0S
LED白3個 RT5-9317K5T
LED青3個 RT5-6387K6T

必要により電源関係
12V、ACアダプタ WG-12040
2.1φDCジャック MJ-077
配線材料 UL1429AWG28緑