■コイルの直並列計算

コイルは、電流を磁気に換えて貯める入れ物です。コイルの容量は巻き線の回数に比例(同一コア上の巻き線なら二乗比例)して大きくなります。直列に接続する事は巻き数の増加になりませので、容量は加算されます。一方並列では巻き数の変化はないもののエネルギーが並列分、分散されますので、容量は減少します。

直列接続の計算:
単純に加算するだけです。10μHと22μHを直列につなぐと32μHになります。
数式のすきな人には合成インダクタンスをL、接続するコイルをL1、L2とすると
L=L1+L2 になります。

並列接続の計算:
単純にはいきません。いきなり数式のやっかいになります。合成インダクタンスをL、接続するコイルをL1、L2とすると L=1/(1/L1+1/L2)で計算できます。3本以上は(かっこ)の中がコイルの個数分増えます。式を横に書いたので判りにくいですが、個々のンダクタンス値を逆数にして、全て加算し、結果を再度逆数にしたのが並列インダクタンスの計算です。

コイルの並列計算に便利な式
2本の並列計算に限り、次の式が使えますL=L1*L2/(L1+L2)
複雑そうですが2本の値を掛け算した数値を足し算した数値で割るだけです。
「和分の積」と憶えれば憶えやすいそうです。3本以上は2本の並列計算を繰り返す事で求められます。