■増幅率
OPアンプでは、直流付近の増幅率は理想に近く(無限ではありませが)かなり高い値になっています。
ところが、交流を増幅すると事情が変化します。4558タイプの原典になった741タイプでは10Hz程度までの増幅率は100,000ありますが、これ以上の周波数では周波数が10倍になる毎に増幅率は1/10になります。この調子で1MHzでは1倍の増幅率にしかなりません。これ以上の周波数ではもはや減衰器にしかなりません。4558では改善されていますが、音声信号程度の周波数で100倍程度の増幅率で使用するのが無難です。
先の741で計算すると20KHzでの増幅率は50倍にしかなりません。
データシートには増幅率が1になる周波数をftとして記載されています。この値が大きいほど高い周波数まで増幅できることになります。4558のftは2MHz程度になっています。