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555の基本動作の一つ、フリーラン発振動作として使用する場合の結線です。
時定数用コンデンサctの電圧を2番ピンTG(トリガ)に利用します。トリガは電源電圧の1/3より低いと有効とみなされますので、ctの電圧が低いとタイマーがスタートします。一方ctは6番ピンThにも接続されており、Thはctの電圧が電源電圧の2/3を超えるとタイマーを停止させる働きがあります。
タイマーの起動中はr1とr2を通して、ctを充電します。この期間は3番ピンOUTはHになります。一方、タイマー停止中は7番ピンDISが0Vとなるため、ctの電圧はr2を通して放電します。結局ctの電圧は電源電圧の1/3で、タイマー動作、2/3の電圧でタイマー停止を永久に繰り返します。発振周期は、タイマー動作期間(出力=H)の長さは0.693×(r1+r2)×ctで、
タイマー停止期間(出力=L)の長さは0.693×r2×ctでそれぞれ計算できます。
どちらの式にもr2がありますが、片方の式にはr1が加算されるため、出力がHになる期間とLになる期間の比(デューティー比)を1にする事はできません。またH<Lにする事もできません。H>Lの場合はr1とr2を適当に選ぶ事で設定できます。上の回路例での周期は、出力H期間が1M+10Kで1010Kと1μから、約0.699秒、出力L期間が1000Kと1μから0.693秒と計算できます。
回路にダイオードを追加してr2を通過する電流の向きで抵抗値を変える事により、好きなデューティー比を作り出す事もできます。