■LM380 パワーアンプIC

LM380はナショナルセミコンダクター製で小型の割りにはパワーのあるアンプ用ICです。条件が良ければ4.5W程度の出力を取ることができます。
8Pinタイプもありますが、一般に流通しているのは14Pinのパッケージで、中央部の6本が放熱用になっています(当然銅の足です) この足から熱を逃がしますので、大きめの銅箔を持った基板に実装しないと、最大電力を取る前に熱破壊します。

左の図が足配置、右の図が基本アンプの回路です。10Vから22Vの電源範囲で動作します。
入力は普通のライン入力(一般のアンプのLINE・IN相当)、出力にはスピーカを接続します。
スピーカの能率によりますが、この程度のアンプでも相当な音量を出す事がでます。
比較的、出力が取れるため、それに見合った電源も必要です。


ICの出力(8番ピン)に接続されている0.1μと2.7Ωの抵抗は発振止めです。
LM380では増幅率は50に固定されています。

380はグランドノイズが多いため、スピーカに接近して使用する様な用途には適しません。この様な用途にはLM386が利用できます。
LM380は電源ON、OFF時には「ポコン」とノイズが出ます。これは電源電圧をゆっくり変化させても同じで、ある電圧を横切る瞬間に出ます。