■抵抗
抵抗は電気の流れを制限する素子です。電気回路ではコンデンサ 、コイルと共に重要な部品です。
通常、抵抗は、カーボン(炭素)や金属箔を陶器などの円筒状絶縁材料の上に貼り付け、両端に接続用の電極(キャップ)を取り付けて出来ています。
抵抗値に関わらず、外形サイズと耐温度で許容消費電力(ワット数と呼ばれる)が決まります。
許容電力を超える電力を消費させると、抵抗が熱破壊します。
抵抗値は抵抗体の材料や塗布する厚みを変えて決定しますが、ある値以上の抵抗は、抵抗値を高くするため、らせん状の溝を切って作られています。
表面の塗装をはがした状態。茶色(本来は黒)い部分が抵抗体(カーボン)、白い螺旋状のミゾが見える。
この溝により、抵抗体はコイルの様に円筒に巻き付いた構造になってしまいます。
コイル状になれば当然インダクタンスを持ち、周波数特性が悪化します。一般的な抵抗では、高抵抗を高周波で使用する場合に注意が必要です。
最近では小型化のため、表面実装用にチップ抵抗と呼ばれる抵抗が使われています。
小型化だけではなく、らせん状の溝が無いため周波数特性が良好なのも特徴です。